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2019.09.06

本のソムリエが選ぶ、品格を育てる「物語の本」<後編>

「品格」を育てる本を紹介するシリーズ後編。今回は、日々の生活の中で遭遇するつらいこと、イライラすることにどう向き合えば心地よく、そして心美しくいられるのか、読書を通して考えていきたいと思います。

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読み終えたら目の前の景色が変わり、そこから人生の物語が始まる――それが「物語の本」。今回も案内してくれるのは本のソムリエ・清水克衛さんです

『小さいつが消えた日』(ステファノ・フォン・ロー/著)

舞台は五十音村。いばりんぼの「あ」、優柔不断な「か」、謙虚な「ん」、文字にもそれぞれ性格がある。ある日の宴会で小さい「つ」の話題になった。「音がない字なんて字じゃないからいらないよ」とみんなから言われ、傷ついた小さい「つ」は翌朝、五十音村から姿を消す。ところが、小さい「つ」がいなくなったら、言葉の意味が変わってしまい、世の中が大混乱!
 

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「絵も可愛くて子どもが読んでも楽しい物語ですが、大人が読むと、働くことを考えるきっかけになると思います。僕は働くことは『働き(運動量)』だと思っています。自分が何かすることで『働き』が繋がって、誰かを笑顔にできたら嬉しい。意味のないように思えることも実は大事な『働き』。その繋がりが物事を動かす力になっているのです」(清水さん)。

『おなあちゃん』(多田乃なおこ/著)

言葉遣いも仕草も女性より女っぽい男性、おなあちゃん。そんなおなあちゃんを嫌っていた14歳のせつこが、東京大空襲の夜から4カ月間、おなあちゃんと2人で上野の地下道で暮らした日々の実話が元になっている。最後のシーンが圧倒的で、何とも言えない余韻を残す。
 

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「この物語で僕が言いたいのは、『割り切れない気持ちを許す』ということです。人はすぐ白黒つけて割り切ろうとするけれど、生きていると如何ともし難いことに遭遇します。悪気はなかったのに人を傷つけてしまったとか、そのときはどうしようもなくそうするしかなかったとか。おなあちゃんに悪いことをしたという思いをグッと飲み込み、せつこは生き続けました。いろんな矛盾を飲み込んで生きるとき、人は大人になり品格が出てくるのだと思います」(清水さん)。

『福の神になった少年 ~仙台四郎の物語~』(丘修三/著)

明治維新のころ、仙台の町で「福の神」と慕われた仙台四郎の物語。知的障害があった四郎は人々から「しろばか」と揶揄されながらも、町中を歩き回るのが好きだった。いつしか、四郎がよく立ち寄る店は繁盛するという評判がささやかれるようになる。
 

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「四郎には不満がありません。嫌なことを言われてもニコニコしている彼が、どれほど周りの人を救っているか。人間は、馬鹿にされているとか、どう思われているのだろうとか、余計なことばかり考えてしまいます。世の中にはどうでもいいことが山ほどあって、それらを笑って受け流せることがいちばん強い。ただ、四郎は自分が喜ばれているかどうかはちゃんとわかっていて、喜ばれているところに通うのです。読み進めると、彼がなぜ“商売繁盛の神様”と呼ばれていたのかが腑に落ちると思います」(清水さん)。

『サラとソロモン』(エスター&ジェリー・ヒックス/著)

学校も家もつまらない。先生は嫌なことばかり言うし、弟はうるさいし。いつもイライラしているサラに、ある日、ふくろうのソロモンが話しかけてくる。ソロモンとの出会いを通してサラが少しずつ変わっていく物語。
 

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「不満やイライラした気持ちを抱えて歩いていると、道端の空き缶やゴミばかりに目が行って、隣に咲いている花には気付かない。ゆったりした気持ちで歩いていると、可憐な花に目が向いて、ゴミには気付かない。自分の目線によって見えるものは変わるとソロモンは教えます。ソロモンとの交流を通して品格の階段を1段ずつ上っていくサラ。他人の反応や機嫌で自分の幸せが左右されるのはつまらない。例えば、周囲に意地悪な人がいたら、恨んだり落ち込むのではなく、この人にもいろいろあるのだろうと考えて水に流し、翌朝、いつもより元気に挨拶してみよう。そこからきっと、何かが変わり始めます」(清水さん)。

心美しくあること、それが「品格」。心に響く1冊は見つかりましたか?
気になる本を手に取ってページをめくってみてください。スマホやタブレットでは出会うことができない世界がそこには必ずあるはずです。


<掲載書籍>

  • 『小さいつが消えた日』ステファノ・フォン・ロー/著 1,400円(本体) 三修社
  • 『おなあちゃん』多田乃なおこ/著 1,400円(本体) 冨山房インターナショナル
  • 『福の神になった少年 ~仙台四郎の物語~』丘修三/著 1,748円(本体) 佼成出版社
  • 『サラとソロモン』エスター&ジェリー・ヒックス/著  1,800円(本体) ナチュラルスピリット

清水克衛

監修 清水克衛さん
書店「読書のすすめ」店主/NPO法人読書普及協会顧問

大学在学中『竜馬がゆく』を読んで商人を志す。大手コンビニエンスストアの店長を10年間務めた後、「本を薦める本屋になる」と一大決心、1995年に書店「読書のすすめ」を開業。自身が実際に読んで薦めたい本だけを置くというスタイルでファンを増やし、お客さんは全国から集まってくる。著書に『逆のものさし思考』『まず、人を喜ばせてみよう』など。


そうだ、キャンプいこう!

書店「読書のすすめ」

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