2016.04.05

テーブルマナー講座4 美しい食べ方・食事七則

これまでシチュエーション別にご紹介してきた「テーブルマナー講座」も最終回です。今回は、食の総合コンサルタント・小倉朋子さんが考案した「美しい食べ方・食事七則」をご紹介します。食事の姿には品性が現れるもの。この7つの法則はどんなお店でも実践できるので、知っていれば同席者と一緒に気持ちよく楽しく食事ができます!

フェイス・トゥ・フェイスの法則
1.同席者の顔を見ながら食べましょう。

きれいに食べようとすると、知らないうちに料理に視線が釘付けになってしまいます。顔の向きで気持ちが同席者に伝わるので、顔を正面に向けましょう。そうすると、食事の場が明るく、楽しい雰囲気になるとともに、周囲への気配りもできます。
 

そのためにはココに注意!

*テーブルと体の間は、こぶし1個分にします。そうすると、前かがみになって下を向く「犬食い」になるのを防げます。

*和食の場合は、大皿やメイン皿以外の手に持てる食器は持って食べましょう。器を口元に近づけて食べれば、下を向かずに済みます。

*洋食など食器を持って食べられない場合は、特に背筋を伸ばして食べることを心がけましょう。そうすれば、頭が下がらないので顔は正面向きをキープできます。

 
指先フォーカスの法則
2.指先を美しく使いましょう。

人の視線は動くものに集中します。食事の同席者は、あなたがカトラリー(ナイフ・フォーク・スプーン)やお箸、器を持つ手の動きに無意識に注目することになりますね。リラックスした表情で指先を動かせば、一緒に食事する人の気持ちもリラックスします。
 

そのためにはココに注意!

*お箸は人差し指の力を抜いて、ふんわり軽く持ちましょう。正しいお箸の持ち方は、「テーブルマナー講座 2 和食レストラン編」を参考にしてください。

*ナイフとフォークは小指と薬指を手のひらにギュッとつけるように持ちます。こうすると、人差し指に余分な力が入りません。特にナイフとフォークに慣れない人は、持つ手に力が入り過ぎないようにしましょう。

*スプーンは柄の上の方を持ちます。鉛筆を持つ時のように、人差し指、中指、薬指の3本で柔らかく支えてください。柄の下の方を握るように持つと、食べる動作が幼稚な印象になってしまいます。

 
一口サイズの法則
3.自分の一口サイズに切って食べましょう。

口に入れる分量が多いと美しく見えないので、自分の一口サイズを知ってください。咀嚼する時間が長くかからず、会話の中断を避けることができます。急いで食べると一口の分量が多くなってしまうので気をつけてください。日常生活が忙しい人は特に要注意です!
 

そのためにはココに注意!

*会話がはずむ一口の大きさの目安は3㎝大です。お箸やフォークで取る分量を調節し、大きなものは必ず切ってから口に入れるようにしてください。硬くて咀嚼に時間がかかるお肉などは、2㎝幅に切って食べるのがオススメです。

*煮物に入っているタケノコや椎茸など、お箸で切れないものはかじってもOK。ただし、2~3口で早めに食べきるのがスマートです。

 
自分ベクトルの法則
4.箸先とナイフの刃は人に向けてはいけません。

食事中におしゃべりを楽しんでいると、知らないうちに箸先やナイフの刃を同席者に向けてしまうことがあります。これは、とても失礼な食べ方ですし、見た目も美しくありません。
 

そのためにはココに注意!

*お箸で食べながら会話をしていると、つい箸先で人や物を指してしまうことがあります。心当たりのある人は、会話をしている時は箸置きにお箸を置く習慣をつけてみてください。

*ナイフとフォークを持つ時は、「ハ」の字に構えた姿勢をキープするようにしましょう。そうするだけで、ナイフの刃を同席者に向けるのを防ぐことができます。食事をした後にナイフとフォークをお皿に並べて置く時も、ナイフの刃は自分の方へ向けてください。

 
ノイズキャンセルの法則
5.五感のノイズを出さないように気を付けましょう。

ナイフやフォークがお皿に当たってカチャカチャした音を出したり、スープをすする音を出してしまったり。こうしたマナー違反の音を出すだけでなく、強すぎる香水や場にふさわしくない服装も嗅覚や視覚のノイズになっています。食事は同席者が気持ちよくできるかどうか配慮することが大切です。
 

そのためにはココに注意!

*お肉や野菜をナイフで切る時は、押すのではなく引くようにすると静かに切れます。

*スープはすすらずに、スプーンを下唇の上に当てて流し込むようにして飲みましょう。ただし、日本では、そばやうどん、ラーメンなどの汁麺をすすりながら食べてもOKです。

*お料理の香りを妨げるような強い香りのフレグランスはNGです。特に和食は香りと風味が繊細なので気をつけてください。
 
*食事中の悪口は美味しさを妨げます! 同席者が楽しく食事ができる会話の内容になるよう、配慮しましょう。

 
絶景キープの法則
6.盛り付けられたお料理の姿を尊重しましょう。

自分が食べているお料理は、同席者から見れば景色のひとつです。運ばれてきた時のお料理の美しさを、なるべく長く保つように食べてください。
 

そのためにはココに注意!

*まず、出されたお料理を目で堪能してください。そうすると、この盛り付けをきれいに保ちたいという意識で食べられます。

*天ぷらや炊き合わせのように山盛りにしたお料理は手前の上から食べます。

*お造りなど平盛りのお料理は、基本的に右→左→中央の順に食べます。さっぱりした白身を最初に、こってりした赤身を後に1種類ずつ食べるのも、盛り付けを崩さず美味しく食べられるのでオススメです。

*ソースの多いお肉料理などは、一口分ずつ切ってソースの位置へ持っていき、ナイフでソースを軽くさらうように取ってお肉に乗せて食べましょう。

 
エンディング美の法則
7.食べ終わった後に品格が残ると心得ましょう

食事をした後の器は長くテーブルに置かれることも多いですね。その分、人の目に触れやすいので、食べ終わりを美しくすることが好印象の秘訣です。また、お料理を作った人、運んだ人、一緒に食べた人への感謝の気持ちを言葉や態度で表しましょう。
 

そのためにはココに注意!

*食べ残したものや、魚の骨など残ったものは散らばったままにしないでください。残ったお料理はお皿の右奥にまとめておきます。山折りにした懐紙で隠しておくのもエレガントです。

*おしゃべりに熱中するあまり、お店に長居するのはタブーです。フォーマルなレストランでは、最後のコーヒーを飲み終わってから15分くらいで席を立つのがスマート。混みあっているランチなどでは、お店や待っている人のことも考えましょう。

*お店を出る時は、お店の人に「ごちそうさまでした」「美味しかったです」と笑顔で感謝を伝えましょう。同席した人にも「嬉しかったです」「楽しかったです」と言葉で伝えてください。この一言が、素敵な食事の締めくくりになります。
 

大切なのは、お料理を慈しむこと、お店や同席する人に配慮することだということがわかりますね。4回にわたってご紹介した「テーブルマナー講座」で、自分の食事の仕方を見直してみてください。きっと、楽しく食事ができるようになりますよ!

監修 小倉朋子さん
食の総合コンサルタント

(株)トータルフード代表取締役。亜細亜大学講師、日本箸文化協会代表、自治体委員も多数兼任している。飲食店のコンサルティングやメニュー開発を行うほか、食事のマナーを広い視野で学び生き方を磨く「食輝塾」を主宰。雑誌の監修やテレビでのコメンテーターとしても活躍中。著書も多数ある。


DVD「レッドゾーン」

書籍

テーブルマナーからダイエットまで盛り込まれた、新しい実践的食哲学を紹介。発売から2週間でたちまち増刷に! 「私が最近弱っているのは 毎日「なんとなく」食べているからかもしれない」(文響社)

関連リンク:http://www.totalfood.jp/

Page Top