2016.01.08

第2次「大人のぬりえ」ブーム!?

昨年からSNSなどで女性を中心に盛り上がりを見せている「大人のぬりえ」。今回はその火付け役となった、ぬりえ本『ひみつの花園』を刊行されている、グラフィック社を訪ね、同書籍を担当している本木貴子さんに、その魅力や楽しみ方について伺ってきました。

昨年から始まった第2次「大人のぬりえ」ブーム

そもそも、「大人のぬりえ」は10年ほど前に河出書房新社から刊行された『大人の塗り絵』で、一度注目を集めました。ちなみに、この本では、名画などがモチーフとなっていて、実際に着色見本があり、それを見ながら色を塗っていくスタイルとなってます。

それに対して、今回取材したグラフィック社の『ひみつの花園』は、着色見本は一切なく、あくまでも自分の想像、センスのままに塗っていくものです。このような自由なスタイルが、昨年からブームになった、ぬりえの特長です。まさに、第2次「大人のぬりえブーム」の到来ですね!

『ひみつの花園』の著者、ジョハンナ・バスフォードさんは元々、壁紙のパターンなどを描いていたアーティストで、花や森、小動物といった自然をモチーフとした素材を作品に多く取り入れています。このモチーフが若い女性を中心に幅広く受け入れられたようです。

さらに、以前の主流だった名画などのぬりえの場合、絵によってはけっこう大きなピースを塗るところもあり、塗り方に多少技術を求められるそうですが、「『ひみつの花園』など、最近のぬりえは、絵そのものの線画が細かく区切られていて、各ピースが小さく、初めての方でも塗りやすく、完成度の高いぬりえに仕上がります」と本木さん。

『ひみつの花園』は、その絵柄の素晴らしさはもちろん、塗りやすさ、絵の世界観、そして塗り終えた際の達成感など、昨年あたりからSNS等で話題を呼び、大ベストセラーに。その後も、『ねむれる森』、『海の楽園』と第2次「大人のぬりえ」ブームを巻き起こし、現在もそのファンは拡大中とのこと。

 
塗り方も自由なら画材も自由

『ひみつの花園』は、着色見本がないので、自由に好きな色をどこから塗っていってもOK。また画材も、色鉛筆や、水彩色鉛筆、マーカー、パステルなど、塗る方が好きなものを選べばOKで、海外ではボールペンで塗られている方もいるそうです。

例えば色鉛筆で塗るなら、色数が多めのものを用意してカラフルに塗ったり、逆にあえて2色だけを使い、アーティスティックに仕上げる方もいるのだとか。

植物などの場合、葉の部分を普通に塗りつつも、葉脈などのスジのところだけマーカーを使ったりします。水彩色鉛筆を使う場合は、一度塗ったあとに、水を含んだ筆でなぞって、ぼかし効果のある絵に仕上げてみたり、皆さん、それぞれの塗り方で楽しまれているようです。

 
独自の楽しみ方もあります

ブームを大きく広げたきっかけのひとつとして、塗り終わった作品をSNSにアップというのがありましたが、「最近では1枚のぬりえを仲間内で交換日記のように少しずつ塗っていき、ひとつの作品として仕上げるといった楽しみ方や、塗るだけではなくラインストーンでデコったりする方もいらっしゃいます」と本木さん。塗る方の自由な発想で、さまざまな楽しみ方が広がっているようです。

実際に、「大人のぬりえ」に挑戦してみました。

いよいよ実際に水彩色鉛筆を使って、ぬりえにチャレンジ! 選んだのは、『ひみつの花園 アーティスト・エディション』の鳥と花の絵柄です。

『ひみつの花園 アーティスト・エディション』は先日刊行された新刊で、1枚ずつページを簡単に切り離すことができ、完成した作品をポスターのように飾ることができます。

 
いきなり何色で塗るか悩む……。

さっそく自由に塗っていこうと思ったのですが、いきなり止まってしまいました。「自由に」とはいっても、どんな色で塗ればいいんだろう? 何色使う? どこから塗っていけばいいの?

見本がないからこそ、好きな色で塗ってもOKですし、どこから塗り始めてもいいのですが、逆にちょっと悩んでしまいます。この辺りが「大人」なのでしょうか。悩んだ末、まずは大きめな葉っぱを緑に塗るところから始めてみました。

 
塗り始めたら止まらない!

最初は、「色がはみ出たらどうしよう」と、塗るのにちょっと緊張しましたが、いざ塗り始めたら一気に夢中で取り組むことができました。色のない世界が、少しずつカラフルに変化していくのが楽しいです。

葉の色に合わせて、茎の色も選択しまう。さらに小さい葉の色もちょっと変えてみたりと色を選ぶのも面白いです。

 
初めての方でも安心の塗りやすさ

本木さんもおっしゃる通り、各ピースが小さいので非常に塗りやすく、多少はみ出しても絵の実線がシッカリしているので、そんなに気になりません。塗るのが下手でも、上手く見えちゃうという不思議な効果があるようです。

あとは真ん中の鳥を残すのみとなりましたが、ここまで約1時間ほどかかりました。さらに塗り進めていきます。

ついに完成! 後半は塗り慣れてきたこともあり、1時間40分で全て塗り終わりました。

 
水彩色鉛筆のぼかし効果を試してみる

また、せっかくなので水彩色鉛筆ならではの“ぼかし”にも挑戦してみました。 葉脈の部分を水彩色鉛筆で濃い目になぞり、そのあと水で濡らした筆でなぞってみます。

すると、その部分の色が淡くぼける感じに仕上がり、葉に陰影が……。なかなかいい感じです。完成した作品を額に入れてみると、こんな感じになりました。インテリアとして、自分の作品を飾るのも素敵ですね!

塗り終わったあとの達成感は相当なものです。何もかも忘れて、色を自由に乗せていくというのは、意外と新鮮な感覚です。1日ちょっとずつ進めるもよし、1枚塗り終わるまで集中してやってみるもよし。皆さんも自由に「大人のぬりえ」を楽しんでみてくださいね。

監修 本木貴子さん
グラフィック社 国際部

グラフィック社の公式サイトでは、今回ご紹介したぬりえブック『ひみつの花園』、『ねむれる森』、『海の楽園』、そして『ひみつの花園 アーティスト・エディション』の情報はもちろん、デザイン、アート系の書籍の情報も満載です。
http://www.graphicsha.co.jp/
『ひみつの花園』オフィシャル・ブログ
http://hananurie.exblog.jp

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